| タイトル | 著者 | ページ |
| はじめに | | |
| 第一章 鷗外少年の勉強-自分は何を学びたいのだろう? | | |
| 勉強しなさい! …でも何を?/鷗外少年の書いた漢字/鷗外という名前/鷗外の手習い/江戸が終わった!/森家の上京/勉強が役に立たない!?/十一歳で東大医学部合格…!?/医学生、鷗外/漢詩文への思い/陸軍入り | | |
| 第二章 鷗外の恋と「舞姫」の事情-自分の思いは貫けるか? | | |
| 高校現代文の四天王/「舞姫」なんて最悪だ!/鷗外の恋人/「エリス」の実像/結婚をめぐって/エリーゼとの別離、登志子との離婚/現実の体験から「舞姫」へ/自己を見つめる豊太郎/家族に読み聞かせられた「舞姫」/エリーゼへの思い | | |
| コラム(1) 自分を書く小説-「文づかひ」から「舞姫」を考える | | |
| 第三章 古文と現代文のあいだ-自分の言葉で書くのは難しい! | | |
| 古文と現代文の接続点/言葉は変化する/江戸後期の文体のいろいろ/明治の言語改革/文語なんて必要か?/言文一致で小説は書けるか/書き言葉と描写の問題/話し言葉を話すのは誰?/言文一致小説の難しさ/「舞姫」の文体ふたたび/新しい文体を探して/一人称小説という新しさ/一人称は書きやすい/「舞姫」の奥ゆき | | |
| コラム(2) 一人称小説の難しさ-夏目漱石「吾輩は猫である」と鷗外の「雁」 | | |
| 第四章 文学者にはなったけど-ジャンルとスタイルの自分探し | | |
| 森鷗外は小説家か?/文学者鷗外の自己認識/多種多様だった「文学」/鷗外の立ち位置/翻訳家、鷗外/「ミニヨンの歌」/「オフエリヤの歌」/評論家、鷗外/「没理想論争」/西洋思潮の紹介者/匿名合評「三人冗語」/樋口一葉「たけくらべ」の絶讃/明治文学者としての自分探し | | |
| 第五章 引き裂かれる鷗外-分裂してしまう自分 | | |
| 明治二十年代の森鷗外/鷗外や露伴たちの飲み会/小倉への「左遷」/あらためて勉強をはじめる/二度目の結婚/妻に厳しい遺言/母と妻との狭間で/家庭内の問題を描いた「半日」/陸軍での栄達と文壇への復帰/派閥を超越した存在として/二重の自分/引き裂かれる鷗外/大逆事件と「沈黙の塔」/暴行する日本兵と「鼠坂」/狭間に立つことの苦闘 | | |
| 第六章 自己更新を続ける文学者-自分探しのゆくえ | | |
| 江戸と明治/明治天皇の崩御と乃木大将の殉死/「興津弥五右衛門の遺書」/鷗外の突きあたった問題/「歴史そのままと歴史離れ」/ふたたび文学的想像力の問題/「渋江抽斎」/自己更新を続ける文学者/軍医を辞して/最後の公務/家庭状況と「蛇」/しげの立場の難しさ/理想的な父を向こうに/鷗外の遺言/最後の自分探し | | |
| おわりに | | |
| 森鷗外年譜 | | |
| 主要参考文献 | | |