設定

文字サイズ
標準
特大
背景色
標準

書誌詳細

「分かち合い」の経済学

  • 著者名神野直彦著
  • 出版者岩波書店
  • 出版年2010.4

貸出・返却・予約状況

  • 貸出状況 貸出可能

  • 所蔵数1
  • 貸出可能数1
  • 予約数0
  • 貸出累計0

所蔵事項

  • 登録番号0063957
  • 請求記号IS//1239
  • 貸出区分通常
  • 蔵書区分図書 - 一般図書

書誌事項

  • 書名「分かち合い」の経済学
  • 書名ヨミワカチアイノケイザイガク
  • 著者名神野直彦著
  • 著者ヨミジンノ,ナオヒコ
  • 叢書名岩波新書
  • 叢書番号新赤版 1239
  • ISBN9784004312390
  • 出版地東京
  • 出版者岩波書店
  • 出版年2010.4
  • ページxi, 202p
  • サイズ18cm
  • 注記参考文献: p199-202
  • 件名産業構造
    社会保障
    福祉国家
  • 内容はじめに
    第1章 なぜ、いま「分かち合い」なのか             格差、貧困の広がる日本/意図された雇用破壊/破壊される人的環境/人間の絆としての「社会資本」/「オムソーリ」と「ラーゴム」/「「分かち合い」の経済」の二つの側面/「コモンズの悲劇」をどうみるか/財政民主主義の原則/市場経済の拡大と無償労働の減少/新自由主義が家族・コミュニティの復権を説く矛盾/
    第2章 「危機の時代」が意味すること―歴史の教訓に学ぶ
    「分かれ路」としての「危機」/恐慌が起きるメカニズム/産業構造の行き詰まりと大不況/「パクス・ブリタニカ」の終焉/「パクス・アメリカーナ」の形成と「ブレトンウッズ体制」/重化学工業を基盤として/所得税・法人税を基幹税として/再分配と経済成長の「幸福な結婚」/ケインズ的福祉国家へ/1973年の「9.11」/石油ショックの勃発/「パクス・アメリカーナ」の解体へ/新自由主義の拡大/福祉国家から「小さな政府」へ/「無慈悲な企業」の限界/必要なのは知識社会へ向けた技術革新/いま新しい産業構造を形成するとき
    第3章 失われる人間らしい暮らし―格差・貧困に苦悩する日本
    「小さな政府」でよいのか/「企業は大きく、労働者は小さく」の結末/日本は「大きな政府」だったのか/擬似共同体としての日本企業/家族・共同体が担っていた生活保障機能/「日本型福祉国家」の内実/日本は平等だったのか/現金給付型からサービス提供型の社会保障へ/日本の社会保障をどうみるか/二極化する労働市場―改善されない女性の労働・生活/貧困な教育サービス/格差・貧困を克服できない現状
    第4章 「分かち合い」という発想―新しい社会をどう構想するか
    新しい社会ヴィジョンを描くために/知識の「分かち合い」/生産と生活の分離/間違った大学改革のゆくえ/競争原理ではなく協力原理/家族内での「分かち合い」/コミュニティでの「分かち合い」/人間の再生産としての社会システム/「国民の家」としての国家/競争と「分かち合い」の適切なバランス/再分配のパラドックス/垂直的分配と水平的分配/いま、「分かち合い」を再編すべきとき
    第5章 いま財政の使命を問う
    財政の使命とは/創り出された財政収支の赤字/「均衡財政」「小さな政府」というドグマ/否定される二つのドグマ/「小さな政府」で経済成長が実現できるのか/「小さな政府」でも財政支出は抑制できない/「経済的中立性」のドグマ/増税への抵抗感の内実/日本の税制の矛盾
    第6章 人間として、人間のために働くこと
    労働規制をどうみるか/市場原理主義の神話/市場原理と民主主義の相違/自己の利益と他者の利益/分断される正規従業員と非正規従業員/労働市場の二極化を克服する三つの同権化/同一労働、同一賃金の確立/フレキシキュリティ戦略に学ぶ/スウェーデンにみる積極的労働市場政策/ワークフェア国家への転換/経済成長の進展と格差・貧困の抑制を両立
    第7章 新しき「分かち合い」の時代へ―知識社会へ向けて
    ポスト工業化への動き/知識社会への転換/大量生産・大量消費からの脱却/知識社会の産業構造/知識社会のエネルギー/人間的能力向上戦略/生命活動の保障戦略/社会資本培養戦略/ネットの張替え/予言の自己成就
    あとがき
    参考文献