書誌詳細

動物心理学入門 動物行動研究から探るヒトのこころの世界

  • 著者名日本動物心理学会∥監修 小川/園子∥編 富原/一哉∥編 岡田/隆∥編
  • 出版者有斐閣
  • 出版年2023.7

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  • 貸出状況 貸出中

所蔵事項

  • 登録番号11028982
  • 請求記号481-ト
  • 配架場所 単行本・新書

ブックリスト

書誌事項

  • 書名動物心理学入門 動物行動研究から探るヒトのこころの世界
  • 書名ヨミドウブツシンリガクニュウモン
  • 著者名日本動物心理学会∥監修 小川/園子∥編 富原/一哉∥編 岡田/隆∥編
  • 著者ヨミニホンドウブツシンリガッカイ
  • ISBN9784641174887
  • 出版者有斐閣
  • 出版年2023.7
  • ページ8,148p
  • サイズ22cm
  • 価格2000
  • 件名動物心理学
  • 内容紹介動物を対象とした研究を通して、ヒトの「こころ」を理解しようとする学問領域、動物心理学を紹介する入門書。基礎的な事項から最新の研究成果、現代社会が抱える課題への提言までを、30のトピックと10のコラムにまとめる。

内容細目

タイトル
序章 動物心理学のすすめーこころの謎を動物たちと解いてみようー
 はじめに/行動神経科学と比較認知科学/動物たちと解く7つのこころの謎
第1章 脳から探るーこころの基盤は脳なのだろうか?-
 1-1脳は何からできているの?-脳の構造 心の座としての脳/脳の主役:神経細胞/脳の主役を支える役者たち
 1-2脳で情報はどのように伝わるの?-神経細胞のはたらき 神経細胞が活動するということ/情報の伝導と伝達
 1-3脳の大きさと頭の良さは関係あるの?-脳の系統発生と知能 さまざまな動物の脳の大きさ/知能/脳の系統発生と知能の起源
 1-4脳はどのように決断しているの?ー意思決定の脳のメカニズム 価値と意思決定/ドーパミンと報酬予測誤差/脳の中の2つの意思決定プロセス
コラム① 動物心理学の歴史
コラム② 動物実験倫理
第2章 動物の多様性から探るーこころと脳の個人差はどう作られるのか?
 2-1行動は遺伝するの?ー行動の遺伝学的研究 生まれか育ちか?/モデル動物で見る行動の系統差/行動の遺伝解析/行動遺伝学の今後の展望
 2-2経験で脳は変わるの?-知能の発達とエピジェネティクス 知能は遺伝か経験か?/エピジェネティクス
 2-3男女の脳の違いはどうしてできるの?-脳の性分化 性決定と性分化/性格二核性に見る性ステロイドホルモンのはたらき/雌雄に特徴的な行動の発現を支える性ステロイドホルモンのはたらき
 2-4男女の行動の違いはどうして起こるの?-雌雄の性特異的行動 性差が見られる行動の典型例/雄・雌の行動の違いはどうして起こるの?/性の連続性
コラム③ 内分泌かく乱
第3章 動物たちが見せる絆から探るーこころが通うとはどういうことか?
 3-1ペットとこころはつながるの?-異種間の絆 イヌの家畜化/イヌの社会的認知能力/ヒトとイヌの絆形成
 3-2匂いで相手の気持ちがわかる?-嗅覚コミュニケーション フェロモンを受け取るフレーメン反応/雌のフェロモン/雄のフェロモン/匂いによる母子間コミュニケーション
 3-3動物も言葉をしゃべるの?-聴覚コミュニケーション 「言葉」はいろんな音?/「言葉」は連続的なもの?/「言葉」は意味をもっていること?/「言葉」のかけらを見つけよう
 3-4「好き」って気持ちはどうして起こるの?-雌雄間の選好性と絆 パートナー選びを調べる方法/オキシトシンと選好性/「好き」になる仕組みとは?
 3-5親子の絆はどうやってできるの?-愛着形成 親子の絆のはじまり/愛着と愛着タイプ:ネズミにも愛着タイプがあるの?/絆形成と好奇心
 3-6子育てで脳が変わる?-母(雌)親と父(雄)親の子育て 母親になると「母親脳」に変化する?/何が「母親脳」を作るのか?/「父親脳」はあるのか?/「親脳」を育てるために
コラム④ 動物の発達障害
コラム⑤ 動物心理学で使うユニークな行動テスト
第4章 動物の社会的葛藤から探るーヒトはなぜ葛藤し、衝突するのか?
 4-1なぜケンカするの?-攻撃行動 なぜ攻撃するの?/攻撃行動にルールはあるの?/ストレスがかかると攻撃的になる?/勝つことは嬉しい?/攻撃行動に欠かせないホルモンとフェロモン
 4-2強さってどうやって決まるの?-社会的順位 強さを決めるのは何のため?/どうやって強さを決めるの?
 4-3他人の不幸は蜜の味!?-妬みとシャーデンフロイデ 動物も嫉妬する?/他人の不幸は蜜の味?/動物も不公平は嫌い?/さまざまな共感性の意味
 4-4助けなきゃ!-共感と援助 げっ歯類の共感/向社会的行動/援助行動の神経メカニズム
コラム⑥ 不合理な行動で、不条理な世界を生き延びる
第5章 動物の感覚・知覚から探るー彼らの感じている世界は我われと同じか?
 5-1なぜ形がわかるの?-視覚世界 光から視覚へと変換する基本的なメカニズム/動物の視覚を調べる方法/動物の視覚を調べる意義
 5-2音で世界を「見る」?-エコーロケーション コウモリはどんな生き物?/コウモリの発する超音波/エコーロケーションのメカニズム/コウモリの混信回避行動
 5-3どのようにして時間を感じているの?-時間認識 時間の認識をどのようにして調べるのか?/時間はどのように生み出されているのか?
 5-4腹時計って本当?-生物リズム サーカディアン・リズムの研究にノーベル生理学賞・医学賞が授与された/腹時計のメカニズムはまだわかっていない
コラム⑦ 動物心理学で使う神経科学的手法
第6章 動物の学習から探るーどのように学び、忘れるのか?
 6-1物を覚えるときの頭の中は?-記憶痕跡(エングラム) 記憶痕跡(エングラム)とは?/記憶痕跡と脳
 6-2なぜ道を覚えられるの?-海馬と空間学習 トールマンと認知地図/海馬と認知地図/「地図」を使わない空間学習
 6-3眠ると記憶が良くなる!?-睡眠と記憶 記憶の固定化/覚えてから決まった時間によく眠ることが大切/睡眠はどのように記憶に作用しているのだろうか?
 6-4なぜ忘れるの?-忘却と消却のメカニズム 記憶の忘却/動物で記憶や忘却を調べる方法/志向的忘却/消去の学習
コラム⑧ 行動薬理
第7章 動物のこころの不調から探るーなぜ悩み、病むのか?
 7-1トラウマってどうやってできるの?-恐怖の記憶・学習 トラウマ記憶はなぜ強固に作られるのか?/トラウマ記憶は古典的条件づけを用いて調べられる/恐怖条件づけの記憶と脳
 7-2なぜ依存するの?-薬物依存のメカニズム 精神疾患としての薬物依存/身体依存と精神依存/薬物自己投与と精神依存
 7-3ストレスとうまく付き合うには?-ストレスのメカニズム ストレスを知ろう/ストレスとからだと脳/ラットの心的外傷後ストレス障害研究
 7-4なぜこころの病気になるの?-精神疾患のモデル マウスを用いた社会的ストレス研究/遺伝的背景に着目した動物モデル/動物モデルでの研究の意義
コラム⑨ ノーベル賞と動物心理学
コラム⑩ 動物心理学はSDGsにどう貢献しうるか?